仮想通貨で用いられるSegwitとはどういうものなのかわかりやすく解説していきたいと思います。
仮想通貨の記事を見てみるとたびたびSegwit(セグウィット)という言葉を目にすることがあると思いますが、意味がわからないという方も多いと思います。
Segwitを簡単に説明するとブロックチェーン上に記録されるトランザクション(取引)のサイズを圧縮することで、1ブロックあたりに記録できるトランザクションの量を増やす技術のことを言います。
トランザクションとは「AさんがBさんに1BTCを送金した」というような取引情報のことですね。
このトランザクションを大まかに分けるとインプット、アウトプット、電子署名の3つに分けることができます。
- インプット=送信元の情報
- アウトプット=送信先の情報
- 電子署名=データに付与される電子的な署名
Segwitではこの3つの内、「電子署名の部分だけを別管理」にすることで取引データを縮小することが出来るようになっています。
ビットコインに用いられているブロックチェーンの1ブロックあたりの容量は1MBと制限されていますが、Segwitを導入したことによりブロックの平均の容量は約1.7MB程度まで増えたといわれています。
理論的には最大容量は約4MBと言われていますが、処理速度の問題などからこの容量に達することはまずないでしょう。
またSegwitによって「電子署名の部分だけを別管理」にすることで外部からトランザクションIDを変更することが出来なくなり、ハッキングなどの外部攻撃に対するセキュリティが高くなります。
Segwitを導入している仮想通貨は?
このように非常に便利なSegwitですが2018年4月時点で採用している仮想通貨は以下のものになっています。
- デジバイト(DigiByte)・・・2017年4月21日
- モナコイン(MONAcoin)・・・2017年4月23日
- ライトコイン(Litecoin)・・・2017年4月27日
- ビットコイン(Bitcoin)・・・2017年7月21日
意外にも少ないと思った方もいるかもしれませんが、Segwitの導入がはかどらないのはあるデメリットが存在するからです。
Segwitを導入することのデメリット
- 1ブロックあたりの情報量が多くなりマイニングに必要なコンピューターの性能が上がり、その結果マイナーの減少が起こる可能性がある
- 取引の混雑が緩和されることから、手数料が低くなり、マイナーの報酬が低くなる
- ソフトフォークによりネットワークに不具合が生じる可能性がある
手数料が下がるのは利用者の取ってはメリットですがマイナーの方にとってはデメリットであり、その結果マイナーが減ってしまえば取引速度が下がってしまう可能性もありますよね。
そのためSegwitの導入には反発するマイナーも多く、その結果なかなか進まないのが現状のようです。
Segwitそれ自体は非常に便利な技術ですし、今後仮想通貨がより便利になっていくうえで欠かせない技術なので、しばらくすれば導入が加速していくんじゃないかと思います。